マスタデータ
マスタデータ(master data )とは、業務を遂行する際に共通的に利用される基本的なデータのことです。
一般的にマスタと省略し、呼称します。
マスタデータは固定的なデータを取り扱います。
但し、マスタデータとして登録後、全く更新を行わないという意味ではなく、顧客マスタや社員マスタ等の流動性の少ない基礎情報を取り扱います。
ここでの基礎情報とは、キー情報に対して、必ず一意の情報が取得できる情報を指します。
例えば、顧客毎にユニークなキー(顧客コード等)を付与することで顧客に対する詳細な情報(名前、住所等)を取得できる構成を意味します。
マスタデータは、常に最新の状態に保つ必要があり、トランザクションデータのように履歴追加をせず、追加、削除、更新を行います。
このマスタデータのメンテナンス処理をマスタ更新(マスタメンテナンス)と言います。
利点
日々流動する業務データを取り扱う場合、膨大な量の情報が発生、蓄積されます。
この膨大な量の情報を処理するには大容量保存領域と演算能力の高いマシンが必要となり、コストがかかります。
その為、流動的なデータ(トランザクションデータ)には、そのテーブルに与えられた固有の情報とマスタを参照する為に必要なキー情報のみで構成することで1レコード当たりのサイズを減少させ、データ量を抑えることが出来ます。
例えば、注文情報というトランザクションデータがあり、顧客に関する情報を一緒に保持する必要がある場合、顧客情報を顧客マスタで管理し、注文情報には顧客コードなどのキーのみを保持するようにすることで最低限の情報のみでレコードを構成出来ます。
また、顧客情報の一部に変更が発生した場合も顧客マスタのみで完結する為、注文情報への更新が不要となります。
マスタデータの構成例
顧客情報を顧客マスタというテーブルに登録する場合のテーブル構成例です。
ここでは「顧客コード」を主キーとしてユニークな値を割り当てており、この顧客コードを指定することで一意の情報が取得できる構成としています。
顧客コード | 顧客名称 | 分類 | 担当者名 | 住所 | メールアドレス |
---|---|---|---|---|---|
A0001 | xxxx株式会社 | 11 | x山x太郎 | xx県xx市1-21 | sample@xx.xx |
A0010 | xxzz株式会社 | 11 | x元x子 | xx都xx区1-21 | sample@xx.xx |
B1001 | xyxx株式会社 | 21 | x山x五郎 | xx府xx市1-21 | sample@xx.xx |