ディープラーニングの統合開発ツール「Neural Network Console」
Neural Network Consoleとは、SONYが2017年08月17日に無償公開したディープラーニングの統合開発ツールです。

「学習・評価だけでなく、ニューラルネットワークの設計までも可能なディープラーニング・ツール」として、
効率的なディープラーニング応用技術の開発を実現するWindows用統合開発ツールです。
グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)である為、直感的な操作でニューラルネットワークの設計・学習・評価などの作業を快適に実現します。
つまりプログラムができない人でも簡単にディープラーニングモデルの開発を行うことが出来るようになりました。
Neural Network Consoleは、以下のページよりダウンロードできます。
SONY - Neural Network Console
https://dl.sony.com/ja/
コンセプト
Neural Network Consoleは以下のコンセプトを元に開発されました。
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ドラッグ&ドロップによる簡単編集
豊富なレイヤーを駆使して、最先端のニューラルネットワークを設計しましょう。
新しいアイデアの反映もあっという間なので、試行錯誤も苦になりません。
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構造自動探索
より性能が高く、軽量なニューラルネットワークを自動的に見つけてくれます。
もう面倒なチューニング作業はツールに任せてしまいましょう。
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すぐに学習、すぐに結果を確認
ネットワークを設計したら、ボタン1つでNural Network Librariesによる高速な学習がスタートします。
学習の進捗状況や性能は、画面でリアルタイムに確認できます。
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学習の履歴を集中管理
学習した何十種類ものニューラルネットワークを、履歴として一覧できます。設計したニューラルネットワークと性能の関係も一目瞭然です。
Neural Network Libraries
「Nerual Network Libraries」とは、Neural Network Consoleのコアライブラリです。
2017年6月にオープンソースソフトウェアとして公開されました。
Neural Network Librariesは、以下のページよりダウンロードできます。
SONY - Neural Network Libraries
https://nnabla.org/ja/
Neural Network Libraries の特徴
Nerual Network Libraries ページより転記
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必要最小限の労力
Pythonを用いて、より少ないコード量で直観的に計算グラフ(ニューラルネットワーク)を定義することができます。
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動的計算グラフのサポート
実行時に柔軟にニューラルネットワークを構築することができます。
ニューラルネットワークの構築方法としては、静的計算グラフと動的計算グラフの両方が利用可能です。
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どこでも実行
移植性を考慮した設計を採用しており、LinuxとWindowsの両方で動作します。
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デバイスを選ばない
コードのほとんどがC++11で実装されているため、組み込み機器にもほぼそのままの形で導入することができます。
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機能の追加が簡単
適度に抽象化された関数とコードテンプレート生成機能を備えており、開発者はわずかなコードの追加で新しい機能を追加することができます。
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マルチターゲット
新しいデバイスのためのコードは、既存のコードを変更することなくプラグインとして追加できます。
CUDAも1つのプラグインとして実装されています。
参考
SONY - Neural Network Console
https://dl.sony.com/ja/
BITAデジマラボ編集部 - SONYの本気!AI開発ツール『Neural Network Console』が現場の常識をぶっ壊す
https://bita.jp/dml/sony-neural-network-console